4月のニューズレター

 ◇召天されたKさ んが愛された聖書箇所、マルコ福音書52143節より

聖書には 二人の女性(一人は女の子と呼ぶ方が良いでしょう)がイエス様から癒しと復活の力を受けたことが記されています。彼女たちは、イエス様の力を受けて、生き ることができるようになりました。年齢も、育った環境も、現在置かれた状況も異なる二人が、イエス様との出会いの中で、等しく救われたのです。Kさんは信仰の告白の中で、このイエス様の救いに注目しました。次の通りです

 「聖書の中で、私の心に強く 残った話があります。それは長患いをしていた女性がイエス様にすがった場面です。彼女は、おどおどと後ろからイエス様のも裾に触れました。イエス様 は、大勢の群衆の中でもこの女性に気づき、救い出します。この女性が本当に信仰深い人だったのかどうかは、私には分かりません。でも、『あなたの信仰 があなたを救った。』と彼女に言われたのです。この言葉に、私は神様の愛の信憑性を感じます。この女性は藁にでもすがるような気持ちで神様にすがった のだと思います。そしてこの女性は自分なのだと気づきました。後ろからイエス様におそるおそる近づいた女性のように、私もナザレのイエス様の後ろにお そるおそる近づいたのだと思います。もともと何のとりえも無い人間の私が、自分の力のみを頼みに生きていこうとしたことが無理だったのです。力あるイ エス様に従って行こうと思います。」

2012年クリスマス、Kさんは、自分を救ってくれたイエス様に従う、その徴としてのバプテスマを受けました。 それは、天の神様がKさんを愛する子として、ご自分の国へと受け入れられたことを意味します。その ことはKさんにも感じられました。バプテスマを受けた後、聖歌隊の賛美を聞きながら、「自分はこの 賛美の中に加えられたのだ」そう思えたそうなのです。そ の後、教会の仲間たちに支えられながらの人生でした。2015年より大腸癌を患い、痛みのために入 院していた時、次のメー ルがKさんから届きました。

「今日も教会の仲間たちが来てくださって、 背中をさすって頂きました。人様に背中をさすってもらうと落ち着きます。私は今回ほど三鷹教会のメンバーにさせて頂き良かった、イエス様につながって いるから、教会の皆さんとつながっていられる、と心底思ったことはありません。キリスト者に成れて良かったです。信仰の希薄な私ですが、ありがたく思 います」

この受難 節、Kさんは緩和ケアの病院で息をひきとりました。最期までキリストを証ししました。十字架の救い を本当に頂いたのです。それは、キリストによって死より解放され、起き上がり歩むことでした。

イエス様 は死の床にある女の子の部屋に入られた時、自分だけで入ることをされませんでした。神様の働きを信じることができずに笑う人々を外に出し、今日、神様の働 きにすがるしかない人々と子供の部屋の中へと入って行かれました。イエス様は、その人々と一緒に、その人々の一人となって、入って行かれたのです。神様か ら与えられる命を共にする、その世界の中へ。

命に向け てイエス様は進まれます。イエス様に従う人々も一緒に進みます。私たちはそれをKさんから教えられ たのです。

三鷹バプテスト教会

牧師 秋山献一

 318日の礼拝後に行った「Kさ んの召天を覚える祈り会」でのメッセージを短い読み物にしました。とにかくKさんの言葉を読者の皆さん に届けることができたらと願い、そのようにしました。お読みくださり、新しい思いが示されたならば、それにまさる喜びはありません。



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